kumalog

Kumaによる雑記ブログ。その時々感じていることを、将来の自分に向けた備忘録的な位置づけで残しておくための場所。

転職しないリスク、するリスク

新卒の頃の同期から
 
「今の仕事に煮詰まってる感じはあるけど、俺はお前と違ってリスク取る感じでもないからなー。」
 
と言われた。
 
転職することがリスクだという感覚が無かったので、少し意外だった。
 
 

転職することはリスク?

 
転職することはリスクではない。(と思っている)
 
理由は2つある。
 
・会社は人生の責任を取ってくれないこと
・スキルだけがポータブルな個人資産であること
 

会社は人生の責任を取ってくれない

 
会社は永遠ではない
 
会社は会社の都合で無くなることもあれば、買収されたり、解雇されるリスクもあるからだ。
 
言ってしまえば、会社は浮き沈みもあり、場合によっては潰れる。
就社しても、何も保証はされていない。
買収されて、職場の文化が大きく変わることもよくある話だ。
 
私自身、新卒で入った会社はそれなりの規模の東証一部上場企業だったが、今はもう無くなってしまった。
会社として無くなる前に、私が所属していた事業は別企業に事業譲渡された。
 
そもそも、「就職活動」の結果として仕事を始めるのであり、「就社活動」の結果ではない。
 
会社の浮き沈み
 
私が新卒の頃に時価総額が高かった会社はこんな感じだ。
 

 
それが今はこう。

 
2019年には、GEが外れアリババ・ホールディングスが加わっている。
これだけを見ても、新卒で入った会社が未来永劫企業として、業績として安定しているかどうかは不確実だし、不透明だ。
 
それ以外にも、何らかの理由で居づらくなったり、評価が下がるリスクもある。
 
会社が一生を面倒見てくれるわけではない。
自分の人生の責任は自分で取る必要がある。
 

スキルだけがポータブルな個人資産

 
ポータブルな資産とは
 
家や車は古くなったり壊れたりする。
特に家や土地は持ち歩くことはできない。
お金は持ち歩くことはできるが、増えることもあれば減ることもある。
 
自分自身の人生やキャリアにおいて、スキルだけが常に持ち歩き可能で無くなったり、目減りしたりしないものだ。
 
さらにスキルだけは裏切らないし、自分の努力と才能次第でコントロール可能なものだ。
 
その「資産」であるスキルをいかに収入に変えるか、という点が個人のキャリアにとっても重要だと思う。
 
スキルや能力を活かせれば、その職能に応じて入れ物は変えられる。
 
スキルを伸ばすために転職することはリスクではない。
つまり、転職の際に最も重要なことはスキルを発揮できるか、とスキルを伸ばすことが出来るかという点になる。
 
会社に固執することによるリスク
 
逆に、会社に固執することで、チャンスを逃したり自分には合わない業務をこなしてる方がリスクが高いと感じる。
もし、その会社が潰れたり、なんらかの理由で退職せざるを得なくなった時、自分の市場価値としてアピールできるスキルが身につけられていない可能性があるからだ。
 
さらに、これからはAI、IoT、デジタル化、等ビジネスのやり方が大きく変わる可能性がある。
 
そんな時に、特定の企業内でしか使えないスキルや知識だけを身につけていたとしても、不確実性や不透明な状況に対応できるのだろうか。
 
しかし、会社の看板がないと仕事ができない人や、会社の中でしか通用しないスキルに長けて便利に使われている人が大半なのではないだろうか。
 
不確実性やビジネススキルとして求められるものが変わってくるこれからの時代には、安定を求めて同じ会社で働き続けたとしても、実はそれが安定ではなく最も不安定な道を歩んでいることになる。
 
そのような時代においては、市場で通じる個人としてのスキルを磨き続けることが何より重要となる。
それこそが安定した人生に繋がる唯一のものだと考えている。
 
一方でもちろん、転職することがリスクになる可能性もある。
 

転職に伴うリスクとは?

 
転職に伴う主なリスクとしては以下の2つだ。
 
・向いていない仕事に転職してしまう
・事前に面接した話との齟齬が大きい
 

向いていない仕事に転職してしまった

 
当然、面接前や内定承諾時に仕事の内容を調べると思う。
 
ただ、具体的な業務内容や仕事の進め方は実際にやってみないとわからないことが多い。
自分に向いていると思って入社したが、やってみたら全く思ったような成果が出せないということは起こり得る。
 
その他にも、過去の会社での仕事内容と同様だと思っていたものの、進め方や役割が実は異なり、上手く進められないという可能性もあるだろう。
 
このリスクを減少させるためには、自己分析をきちんと行い、自分に向いている仕事はどういうものかということを正しく理解することが最も重要だ。
併せて、面接時に勘違いが生まれないよう、自分が考える業務の定義と先方の定義とのすり合わせを丁寧に行うことが必要となる。
 

面接での話とのギャップが大きい

 
最近は口コミサイトも充実してきているが、やはり実態は入ってみないとわからない。
みんな定時に帰ると聞いていたのに、実際は遅くまで残業している、とか、入ってみたらうちは頑張る人を評価するから、と暗に長時間労働をほのめかすようなことを言われたり。。
 
面接で合う人はせいぜい3〜4人というのが一般的だと思う。
 
相手企業は積極的に採用したいケースが多いので主にプラス面を前面に出してくる。
 
さらに、最近はスタートアップを中心に「アトラクト」というフェーズを設けていることも多い。
「アトラクト」は社長などの幹部がその企業の魅力を語る場だ。
 
そのような面接の中だけで全ての情報を把握するのは限りなく不可能に近い。
 
ではどうするか。
 
気になっている点は忌憚なく質問し、可能であれば面接官でない社員にも会わせてもらって話を聞いた方が良い。
 
また面接の中で、良い話ばかりするような企業は逆に警戒した方が良い。
 
立場として、採用する側が強いということはない。
対等な立場として、気になる点や譲れない点はきちんと質問することで少しでもギャップを埋めることが必要だ。